恋愛コラムや占いを見ずにいられない…どうしたら自分を取り戻せますか？ラブホの上野さん人生相談・前編
目次
厳しくも優しいアドバイスすることで有名なラブホの上野さん。
今回は「恋愛コラムや占いにハマりすぎて自分を見失ってしまう」という、同じような経験を持つ女性も多いはずのご相談にお答えいただきました。
恋愛コラムや、占いを見るのをやめられません。
地元にカウンター席だけのイタリアンがあり、そこにちょいちょい通っていたところ、同じ常連同士の彼に片思いをしてしまいました。
彼は遅い時間に来るため、閉店間際まで粘って2人きりになるのを狙ったりして、過去の恋愛とか、深い話もできていると思います。
ただ、その先は彼から何もアプローチがなく……。
上野さんはコラムを書かれているので、こういうご相談をしてしまって申し訳ないのですが、彼を好きになってから、占いや恋愛コラムを見るのを止められません。
月に2～3万円ほど占いに課金もしてしまっていて、朝から通勤電車でひたすら彼の誕生日で占いをしている自分を客観視すると、ゾッとすることがあります。
本当は仕事も趣味も好きなはずなのに……。
こんな占いや恋愛コラムばかり見ているだけじゃ、好きになってもらえないって、占いにも恋愛コラムにも書いてあるのに。
上野さん、私はどうしたら自分を取り戻せるでしょうか。
「取り戻したい自分」とは、どんな自分なのでしょうか
ご質問誠に有難う御座います。
ご質問者様はどんな自分を取り戻したいのか、具体的に説明できるでしょうか？
例えば、スランプに陥ったプロ野球選手であれば、ホームランを量産する自分に戻りたいと口に出来るでしょう。インフルエンザにかかってしまった方であれば、健康な体に戻りたいと口に出来るでしょう。
それでは、ご質問者様は一体どんな自分を取り戻したいのでしょうか？
もちろんご質問文を読めば、ご質問者様が取り戻したい自分の姿は私にもわかります。占いや恋愛コラムに熱中しない自分を取り戻したいのでしょう。
しかし、占いや恋愛コラムに熱中していなかった頃のご質問者様は、バーの常連客に片思いはしておりませんでした。
ですので、もしもその自分を取り戻すとしたら、ご質問者様は彼のことを嫌いにならなくてはなりません。
それがご質問者様の望みでしょうか？
決してそんなことはないでしょう。
ご質問者様が取り戻したい「自分」というのは、バーの常連に片思いをしていて、尚且つ占いにハマっていない自分なので御座います。
しかし、そんな「自分」が一体いつ存在したと仰るのでしょうか？
そう。
そんな「自分」など一度も存在したことが御座いません。
この世界に存在したのは「片思いをして占いに熱中している自分」と「片思いをせず占いに熱中していない自分」の２つだけで御座います。
「片思いをしていて、占いに熱中していない自分」は、ご質問者様の想像の中にだけ存在する偶像に過ぎません。
そんな自分はそもそも存在しないのです。
もともと存在していないのですから「どうすれば取り戻せますか？」と聞かれても、私は回答することができません。
