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男が嫌いなのに女を使って出世してしまいました…アルテイシアさんの人生相談 前編

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Curet編集部です。今回、力強くも優しく女性を力づけてくださることで人気の作家、アルテイシアさんに「男嫌いなのに、女を使って出世してしまった」と悩む女性のご相談にお答えいただきました。

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セクハラがいやだったはずの自分が、女を使って出世してしまった

 

私は26歳で、超ドメスティックなメーカーに勤めています。
国立大の男尊女卑が激しい学部にいたせいで、学生時代からさんざんセクハラを受けてきました。
同級生の男子におっぱいを揉まれて「貧乳!」といじられたり、ブスだからと罰ゲームの告白相手にされたり。
女子校出身だったので男性に免疫がなく、小学生みたいな嫌がらせをしてくる男子に怒りと恐怖を覚えました。
ですが周りの女子も「男子はバカなんだから」と許容していたので、私も笑顔で受け流すことに慣れていました。
就職後も、男性社員から「お酌してよ」は当たり前で、太ももを触られたり、ブスいじりをされたり、彼氏とのセックスを事細かに聞かれたりします。
それが嫌だったはずなのに、気づけば職場で3人の男性と寝てしまいました。
肩書がある方と寝たことで、仕事で優遇してもらえることが増え、同期でも異例のスピードで出世が決まったのが今年です。
それから「嫌なことをされているはずなのに、女を使って出世してしまった自分」に吐き気がします。彼氏もいるのにです。
自業自得なのですが、どうやって抜け出せばいいか分かりません。アルテイシアさん、助けてください。

 

上司と寝て出世した自分が嫌い?大丈夫。まだやり直せる。

相談を読んで「マジで上司と寝て出世とかあるんや!」と驚いた。どこのメーカーなのかめっちゃ知りたい。

そして、相談者殿は誰にも話せず苦しんでいるんだろうな…と胸が痛んだ。

 

あなたは「取り返しがつかないことをしてしまった」と思っているだろうが、全然大丈夫!26歳、ナンボでもやり直しがきく。

私も「なんであんなことしてしまったんや…」と後悔している事案が百件以上あるが、どっこい元気に生きている。

今は出口のない迷路にいるように感じているだろうが、そこから脱出して「人生最高かよ!」とダブルピースで言える日が必ず来る。

そのために、以下の文章がヒントになると嬉しい。

 

男が嫌いだからこそ「女」を使ったんじゃない?


相談者殿は「男が嫌いなのに、なぜ女を使ってしまったんだろう」と悩んでいるのだろう。

拙者が思うに、あなたは男が嫌いだからこそ、「女」として男に傷つけられてきたからこそ、「女」を使ったのだと思う。

 

あなたの心の底には、怒り、苦しみ、悔しさ、絶望…といった感情がマグマのようにたまっていて、「だったら女を利用してやる!やられっぱなしでたまるかよ!」と、行動を起こしたんじゃないか。

そしてその行動によって、吐き気がするほどの自己嫌悪に苦しんでいる(←今ここ)

 

世の中には「女を利用にして男社会でのしあがったる!ハッハー!」という女性もいる。それはセックスだけに限らず、おじさん受けする女として振る舞う、といった方法もあるだろう。

 

その手の女性は、名誉男性になりがちだ。一部の自民党の女性議員なんかも「見た目は女、中身はトランプ大統領」みたいなタイプがいて、女性なのに女性を差別するミソジニー側に回ってしまう。

基本、彼女らはあまり悩まないと思う。トランプも悩みとかなさそうだし。

 

一方、相談者殿はそういうタイプではないのだろう。

 

女トランプみたいな人だったら「ハッハー!女を使ってさらに出世したる!」と摩天楼を見下ろしてシャンパンを飲んでいるはず。

一方、吐くほど悩んでいるあなたは、男尊女卑社会で傷ついたトラウマゆえに、本当は望んでいない行動をとってしまったんじゃないか。

 

男尊女卑社会にぶん殴られて、それがしはビッチになり申した


拙者もその気持ちはよーくわかる。

私も女子校から国立大学に進学して、男尊女卑にぶん殴られた。男からブスと罵倒されつつ、胸に触られるなどのセクハラをさんざん受けた。

 

その結果、それがしはビッチになり申した。

 

ビッチになった理由の1つに「男に対する復讐」があったと思う。

当時は「ヤられるぐらいなら、ヤってやる」という殺し屋的な発想でセックスしていた。

 

また広告会社で働いていた時、役員のめっちゃ偉い人とやっちまったことがある。

全然好きでもない50代のおっさんと、なぜやっちまったのか?

 

私の場合は出世目的じゃなかったし、実際、仕事にはなんの影響もなかった。私がその偉いおっさんとセックスしたのは、ザマア感があったからだ。

 

男が嫌いなのに女を使って出世してしまいました…アルテイシアさんの人生相談 後編を読む

アルテイシア

アルテイシア/作家。神戸生まれ。『59番目のプロポーズ』でデビュー。著書に『モヤる言葉、ヤバイ人』『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』『40歳を過...

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