気がつけば、全部自分事になっていた。
20代も中盤に差し掛かると、キャッキャウフフ的な恋愛を続けていくのは難しくなってくる。
恋愛の始まりはそうであっても、交際開始から時間が経つにつれて、女性の思考回路はどんどんシビアとなってくるのだ。
うるさい外野に言えない文句
ときめきは薄れ、一緒にいることが当たり前となった関係で、好きかどうかと聞かれたら思わず口をつぐんでしまう。
学生時代まではそのまま付き合い続けても良かったけれど、交際歴が1年を超えると周りからの声がうるさい。
「彼氏と付き合って長いよね」「結婚は考えていないの?」。
そう言われて、言い返せたならいいのだけど、自分の中でも「このまま付き合い続けてもいいのだろうか」という気持ちがあるが故に押し黙るしかない。
選択権があるからこそ苦しい
彼氏は付き合った頃よりも、よく言えば穏やかで、悪く言えば男らしくなくなったと思う。
私は彼氏と結婚したいのか、仮に結婚しないとしても一緒にいたいのか。
ジェンダーフリーが主張されている時代で、法律婚以外にも事実婚も市民権を得てきた世の中だからこそ、より一層「愛情」にフォーカスしなきゃいけないと感じる。
昔みたいに家柄や結婚をしないと、この人といないと生活が出来ないといった制約が無いのは自由である反面。
結論を自分自身で出さなければいけないことは、ある意味苦痛でもある。
選べないのも苦しいけれど、選択肢があることも苦しいのだ。
女性という性は変えられない
さて、私は彼氏といたいのか。
正直、よく分からない。
たまに飲みに行く男友達にふとそんな話をしてみると、返ってきた言葉は紛れも無くコドモじゃない20代のリアルな意見だった。
「俺は次に付き合う人と結婚したいけどね」「というか、結婚を考えられない人と付き合う時間って勿体無くない?女の子は特に」「どれだけ女性の社会進出が進んでも、子供を産んで育てるのは若い時がいいのは事実だし」。
そうだよ、そうなんだよ。
どれだけ私が仕事をして稼ぎたくても、身体にはタイムリミットがある。
こればかりは抗えない真実だ。
結婚は誰のために
一回り以上年上の友人に言われたことがある。
「今の時代、結婚なんかしなくてもいいんだよ」。
「婚姻は、子育てする場合にしかほぼメリット無い」。
確かにそうなのかもしれない。
と考えると、私はこの人と結婚したいか否かではなく、この人の子供を産み、育てたいかで判断すべきなのではないかとも考えた。
24歳、まだ若い。
20代中盤、まだ若い。
まだ若い、まだ若い?本当に?
もう、結婚も妊娠も出産も子育ても、全部が自分事だよ。
著者情報
今回の記事は大人気ライター、マドカ・ジャスミンさんからご寄稿いただきました。今回のテーマは「20代の恋愛のリアル」について。楽観視ばかりはできないとまどい、とはいえ恋愛感情で相手を選びたいという気持ちの揺れ動きを鋭く解説していただけました。
「好きになった人が、たまたま結婚向きで、そのまま結婚できる」という夢と、私たちは決別すべきなのでしょうか。それとも、いつかそういう相手に巡り合えるのでしょうか……。20代女性の旅は続きます。