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結婚生活に賞味期限あり!?愛の形は多種多様である

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「結婚したい」と思う理由は様々だと思いますが、「将来への不安」は結構大きな要素だと思います。

だからこそ、良い人が見つかっても「この人と一生暮らしていけるのか?」と慎重になり、マイナスなことばかり考えてしまいがちでしょう。

その結果、良い縁を自ら断ってしまった人を何人か見てきました。

「後悔している」と言う彼女たちに、私はいつもこう返しています。

結婚は勢いだ! 離婚してもいいや程度のノリで挑もう!!

なんて酷いことを言うんだと思う方もいらっしゃるでしょうが、実は人間の脳みそって、そもそも愛に賞味期限を設けているらしいんです。

結婚の生活に壁は7年! とはいえ……


人工知能研究者であり脳科学コメンテーターの黒川伊保子さんによると人間の脳周期(ブレイン・サイクル)は7年周期。

人は何かを始めてから7年目に「一巡した」という、ある種の完遂感を感じる(つまり飽きる)のだとか。
※詳しく知りたい方は、朝日新書から販売中の黒川伊保子さんの本『ヒトは7年で脱皮する』をご一読ください。

また、自身も2度の離婚歴があるドイツの政治家ガブリエレ・パウリ議員は、過去に新しい結婚観・家族観として「結婚は7年満期。契約延長することも可能だが、いったん7年契約とする」という提言をしています。

どうあがいても、脳は時間が経つと全てのことに一旦区切りをつけるようになっていて、それは恋愛感情についても同じなんです。

つまり、愛には賞味期限がある、ということ
一生変わらす相手を愛し続けるなんて、そもそも無理な話なんです。

そう考えると、結婚は「未来永劫、誰か1人と70年一緒に暮らす」という形じゃなくても良いと思いませんか?

「結婚を前提にお付き合いを」ならぬ「離婚を前提に結婚を」っていう考え方だと、結婚に対して気軽に向き合えるようになるんじゃないでしょうか。

とはいえ、愛のカタチは変化していくのもまた、事実です。

付き合いたての頃のように相手のことが好きで好きでたまらないという盲目状態から、熟年夫婦のように相手を家族同然ととらえる落ち着いた状態まで、長く一緒にいると何度も何度も変わっていきます。

すると、7年周期はどんどん更新されていくことになりますよね。
7年経ってもまだ一緒にいたいと思えるようなら、契約を延長すればいいのです

ちなみに、例に挙げたドイツの政治家の提言は否決されたとのこと。
脳がどうのこうのというより倫理観の問題でアウトってことでしょう。

まぁ……確かにね、離婚は3回くらいまでが上限かもしれませんね。
結果的に結婚しないのが一番ですが。

このご時世だから結婚のチャンスかも?

世界的にコロナが大流行している今、将来への不安感を強く抱いている方が多数かと思います。

私は今は結婚して夫とふたりで暮らしていますが、その前はひとり暮らしでした。

ひとり暮らし中にかかったインフルエンザは孤独死への恐怖心を感じ、いまだに忘れられません。

「孤独死 特殊清掃 依頼」「賠償 大家 原状復帰」等とネットで検索、「家賃滞納の末に失踪した場合も所持品は捨てられないので官報に掲載して半年」など不動産に詳しくなる始末。

不安の中、誰かと一緒に暮らしたくなりましたが、それと同時に、一生ずっと他人と暮らすことへの抵抗感も否めませんでした。

ひとりの方が気が楽、他人と暮らすとなると気を遣うことも増えるし言い争いだって頻繁に起こるかもしれない……。

無理無理! やっぱり結婚なんて無理!!

そう考えていた私が、なぜ結婚したかというと、今の夫も同じく「ひとりの方が良い、結婚なんか無理」という考え方の持ち主だったからです

マイナスとマイナスをかけるとプラスになるとか意味わかんねぇ、数学とか人生のどこで役に立つねんと学生時代は思っていましたが、哲学者に数学が得意な人の多かった理由が分かった瞬間でした。

夫が私との結婚を決意した理由は、やはり、ずっとひとりでいた場合の将来への不安が大きかったようです。

巷では「コロナ離婚」なる言葉が出てきているようですが、将来への不安感が結婚への後押しになるとするならば、「コロナ結婚」が増える可能性も捨てられないと私は考えています。

多くの人が同じマイナスの感情に支配されている今、逆を言うなら、出会うには絶好の機会なのかもしれません

もう少し状況が落ち着いて、異性との触れ合いが多くなったら、「どうせ愛には賞味期限があるんだし」と開き直って、マイナスとマイナス同士ぶつかっていきましょう。

結果はきっと、プラスになります。

ちなみに我が家は今、コロナ離婚の危機です。

でも、7年経つまであと数年残っているので、緑の紙の出番はまだまだだ……と信じたい。

シマヅ

フリーライター。 武蔵野美術大学を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事...

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